すあまの優しい甘さが大好き。
すあまは「素甘」と書くこともあります。縁起を担いで「寿甘」という当て字もあって、なんだかオメデタイお菓子。あんこみたいな、コテコテの甘さではないので、ちょっと甘いものが食べたいなという時にちょうどいい。
すあまの歴史や作り方など、すあまについてまとめてみました。
すあまは関東だけだったの?
私にとっては小さい頃から馴染みのあるお菓子で、和菓子屋に行けばたいてい置いてありましたから、特段珍しいものでもありませんでした。スーパーでも売っています。
他のお菓子と比べて安い、というのも魅力。1個100円しないものがほとんどですから。
しかし、関西圏ではあまり食べないらしいですね。知らなかった。
こんなに美味しい、素朴なお菓子を知らないなんて、もったいない。
すあまとは上新粉を練って作ったもの
すあまとはどんなお菓子かといいますと、上新粉にお砂糖と水を加えて練り、蒸し上げたものです。
ほんのり甘い、柔らかいお餅だと思えばいいと思います。
お餅ほど歯ごたえはなくて、もっと優しい感じです。お団子とお餅の間、くらいでしょうか。もちもちしていて美味しいですよ。
色々な形がある
卵型に丸めたものや、棒状にして簾で巻いて節目をつけ、輪切りにしたものもあります。
お団子型の小さなものもあって、バリエーションが豊富。見た目も可愛いお菓子です。
赤と白がある
そのまま作れば白いすあま、食紅を入れると赤いすあまになります。
紅白で揃えることが多いですね。
紅白まんじゅうもいいけど、おめでたい席ですあまを出すのもいいと思います。
すあまの美味しさの魅力
すあまって、名前が可愛いでしょ。しかも、形も素朴で。
すごく可愛いお菓子だと思うんです。
上生菓子はちょっと高級品で、何か特別なことでもないと買わないのですが、すあまは普段着の和菓子という感じがします。
ツンツンしてない、素顔の和菓子。
そして、どっぷり甘くない。このモチモチした幸福感。
人は、ふんわりとした丸いものに癒されるのではないかと思っているのですが、すあまってまさにそんな和菓子なんです。
お餅は食事になってしまいますが、すあまはおやつです。
一口食べると、幸せになるモチモチな和菓子です。
関西の方も、ぜひ食べて欲しいなと思います。
すあまと求肥、白玉、ういろうの違い
求肥は、白玉粉か餅粉を使います。
すあまで使う上新粉はうるち米が原料ですが、白玉粉はもち米が原料。白玉粉の方が、よりモチモチしている感じです。
求肥は、その白玉粉に水を加えて練ってから蒸し、さらに砂糖などを加えます。
白玉は白玉粉を練ってから丸めて茹でますが、この時砂糖は入れません。茹でるか蒸すか、という調理法の違いもあります。
最後に、すあまが硬くなったようなういろうですが、ういろうも原料は上新粉ですが、米粉を使う地域もあります。
製法が若干違い、すあまは蒸してから練るので柔らかいモチモチ感が出ますが、ういろうは蒸して終わりなので、やや歯ごたえのあるモチモチ感になります。
簡単!すあまの作り方
すあまは自分で作ることもできるんです。
上新粉とお砂糖があれば、作れます。
すあまの基本のレシピ
- 上新粉 150g
- 砂糖 150g
- ぬるま湯(50度くらい) 150cc
- 塩 一つまみ
全部、おんなじ量だと覚えておけばいいです。
- 上新粉と砂糖、塩を混ぜてぬるま湯を加えて軽く練り、20〜25分蒸し器で蒸します。流し缶があればいいのですが、なければボウルでもOK。
- 固く絞った濡れ布巾に出して、生地がなめらかになるまで練ります。
- コーンスターチの上に置いて、棒状にまとめ、すだれで巻いてから切ります。
練ってからもう一度、5分くらい蒸すと、食感がより滑らかになります。
本来は、上新粉とぬるま湯で生地を作って蒸し上げてから砂糖を加えるようですが、加え方が下手だと生地がざらついてしまうので、素人でも作りやすく、最初から全部混ぜちゃいましょう。
すだれがなかったら、一口大に丸めてもOK。
蒸した後に生地を二等分にして、一方に食紅を混ぜると、紅白のすあまができます。
電子レンジを使うレシピ
蒸し器ではなく、電子レンジで手軽に作るレシピ。
- ボウルに生地の材料を混ぜ合わせたら、ぬるま湯の代わりに熱湯を加えて混ぜ、電子レンジで加熱します(600W、2分30秒)。
- 一度レンジから出して、生地をヘラなどで混ぜ合わせて、さらに2分加熱します。
もう一度、よくこねます。 - コーンスターチの上に置いて、棒状にまとめ、すだれで巻いてから切ります。
まとめ:すあまは優しい甘さの餅菓子
すあまは何かと聞かれたら、ほんのり甘いお餅、と答えるといいと思います。
あんことはまた違った優しい甘さで、モチモチした美味しい和菓子です。
作るのも簡単なので、ぜひ手作りして、作りたての美味しさを楽しんでみてください。